今回も前回に引き続きコーチングのスキルを紹介します。タイトルにもあるように本質を受け入れて相手に返す方法(スキル)です。
コーチングの言葉では「承認」とか「認知」と言っています。承認や認知というと何だか偉そうで抵抗があるかも知れませんが、要するに「認める」ということです。
自分のことを受け入れられ、認められると非常に心強いものです。例えば、コーチングを受けている最中にやってもらうと「よし、やろう!」という気持ちになります。
これは実際に体験した感覚です。
それではどのようにするかというと、相手の態度や行動の結果よりも、もっと本質的なこと、つまり内面や人柄を認めて相手に返してあげます。
下に会話の例を挙げます。
相手:「働きながら、3年かけて仕事に関連する資格を取得したんです」
1.「働きながら資格を取るなんてすごいですね」(結果△)
2.「向上心をお持ちですね」「粘り強いですね」(内面○)
1より、2の方がより強く認められている感じがすると思います。前回紹介した「反映」と組み合わせたり、さらに「承認・認知」をするとより効果が上がります。
相手:「(嬉しそうに)そうですか?」
1.「そうですよ!嬉しそうですね!」(反映)
2.「そうですよ!頑張りましたね!」(認知・承認)
コツは無理にスキルを使おうとするのではなく、自然にやることです。最初は意識してスキルを使っていきますが、慣れてくると相手の話を聴くことに集中していれば自然と出てくるようになります。
また、例ではわかりやすくするためにシンプルに書いていますが、実際は反映と承認・認知が混じり合っていることも良くあります。ちょっと無理をして例から応用すると、「粘り強くやり遂げて、嬉しいんですね!」(承認・認知+反映)とか「向上心を持って、頑張ったんですね!」(承認・認知×2)といった形になります。
これは自然な会話の流れからくるものなので、きちんと反映を使うなら反映だけ、承認・認知は承認・認知だけ、とは必ずしもなりませんから、気にしなくて良いと思います。
これまでに紹介した「傾聴」「どう~?」「反映」と今回紹介した「承認・認知」ができるようになると、簡単なコーチングらしい会話ができると思います。
傾聴+3点セットで覚えて頂いて、実際にやってみて下さい。
コーチングは必要ない、よくわからない、という方も「反映」と「承認・認知」をセットで使うと良いことが沢山あると思いますので、ぜひ試してください。
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