コーチングでは、想いを掘り下げて行動へ移す足がかりにします。ここで取り上げる「想い」とは「思考と感情(考えと気持ち)」のことです。
どうして想いを掘り下げる必要があるかと言うと、コーチングでは問題や状況より、本人がどう思うか、どう感じるかを重視しているからです。問題や状況の解決より、その人自身の想いに焦点を当てることが、結果として行動につながります。
想いの掘り下げ方
1.どう思うか、どんな気持ちかを聴く
・どう思いますか?(思考・考え)
・どんな気持ちですか?(感情・気持ち)
2.感覚的なものを掘り下げる
・見える景色は?(視覚:イメージや色、明るさなど、目に見えるもの)
・聞こえる声や音は?(聴覚:声や音、耳から聞こえるもの)
・触り心地は?(体感覚:触れた感じや温度など、体で感じるもの)
3.想いを掘り下げて味わい切ったら、どうしたいか、どうなりたいかなどを聴く
・その気持ちを持ってどうしたいですか?
・その思いがあるあなたはどうなりたいですか?
具体的な例
自分:嬉しいと感じる時は何をしていますか?
相手:皆と一緒に美味しいものを飲んだり食べたりしていますね。
自分:皆で食事をしているんですね。どんな気持ちですか?
相手:つながっているんだな~と感じて嬉しくなります。
自分:つながっていて嬉しいんですね。その時のイメージはどんな感じですか?
相手:胸の真ん中から、金色の風が吹いて回っているような感じです。
自分:金色の風が回っているんですね。他に感じることは?
相手:風が暖かくて、温泉に浸かっているような感じで心地いいです。
自分:暖かい温泉に浸かっていて心地いいんですね。穏やかな感じがします。
相手:そうですね。心地良くて穏やかですね。
自分:この気持ちを持って、何かやりたいことはありますか?
相手:人と人との輪をもっと広げていきたいですね。
自分:具体的にはどんなことをやりますか?
相手:勉強会とか、交流会とか、人が集まれる場をもっと作っていこうと思います。
自分:人の輪がさらに広がりそうですね!
このように想いを掘り下げていくと、そこからやりたいことや、どうなりたいかなどが見えてきます。その上で何ができるか聴いていくと、行動に結びつきます。
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