現在、格差が大きな社会問題になっています。格差と聞いてまず思い浮かぶのは経済格差ですが、経済格差によって起きる問題のひとつとして子供の教育に差が付く教育格差があります。
教育格差の本質は、学校や職業についての知識、勉強の方法と重要性など、親や祖父母、身近な大人から情報リソース(親の知識・書籍・PC・ネット環境など)を引き継げないことが原因で起きる情報格差だと考えています。
例として私の場合を挙げると、両親ともに中卒なので、学業に関しては放任状態でした。そんな私でも、ありがたいことに大学まで行くことができましたが、医学部に進学しないと精神科医になれない(大学1年のときフロイトの精神分析入門を読んで精神科医に興味を持ちましたが時既に遅し)ことや、大学院や美大・音大、高専などについては大学入学後に知りました。某ソシャゲじゃありませんが、ヤバいですね。
こんな具合で社会の所々の知識は、2008年に独立してから現在までの十数年で得たものが圧倒的に多くなりました。
私が子供のときと大きく違うのは、誰でも当たり前にインターネットを使うことができ、情報にアクセスしやすくなっていることです。今や光の速さで情報を共有できる時代になりました。私も2000年代からはインターネットの常時接続が普及したおかげで色々なことをすぐに調べることができ、現在は情強(情報強者)側に立てているのではないかと思います。
このような経験を踏まえて言えることは、必要なときに有益な情報を得られるかどうかが、人生において運命を大きく分ける要素になるということです。
結論としては、早い段階でネットや本などを利用して、有益な情報を得る方法を身につけることができれば、教育あるいは情報の格差を埋めることが十分可能ではないかと考えています。
そこでこの記事では、主にネットを利用した情報を得るための具体的な方法について説明します。私は10年以上掛けて紆余曲折しましたが、最適だと思う方法を順序立てて整理しました。ここから、始めましょう。一から……いいえ、ゼロから!
0.検索は辞書的な補助として使い、Wikipediaで補強
通常ネットで情報を得る場合、「Google検索から始めよう」となるのが基本だと思いますが、私は情報を得るための補助として使うことをオススメします。
なぜ最初は検索をパスするかと言うと、とりあえずググれ!というのは、効果的な検索の方法を知っている人向けです。キーワード検索にもコツがありますが、ネット初心者の場合、そもそもキーワード自体がわからない、選べない場合が多いからです。
したがって、検索では知らない単語(物事・人物)について調べるのが良いと思います。
さらに、検索とインターネット百科事典サイトのWikipediaと組み合わせて補強すると良いでしょう。Wikipediaはユーザーが記事を書く仕組みのため、100%信頼できる情報ではありませんが、トップに表示される根拠がわからない個人ブログ(このブログもそうですが)よりは信頼性が高いでしょう。
1.はてなブックマーク(はてブ)サイト巡回
インターネットには「はてなブックマーク(通称はてブ)」という、自分用のブックマーク(お気に入り)を登録して好きなときに参照できるサービスがあります。
ブックマークが多い記事ほど「参考になる」「役に立つ」とユーザーが判断していると見られるため、ブックマーク数の大きさがコンテンツの話題性や質を担保するような形になっています。多くのユーザーが利用しているので、下のページ(増田ですが)によるとブックマークの総数は月間2万以上です。
つまり、ブックマークが多いコンテンツがトレンドだったり良質だと言えるので、日常的に巡回すれば、継続的にネットトレンドや質の高い情報にアクセスすることができます。スマートニュースなどのニュースアプリも、はてブの影響が大きいと思われるので大元をチェックするのが一番の近道です。私ももちろん、はてなブックマークのサイトをPCで毎日チェックしています。
また、本来の使い方として役に立つコンテンツをブックマークすることで、世界に一つしかない、あなただけのオリジナルブックマーク集を作ることができます。
さらに匿名ダイヤリー(Anonymous Diary:略して増田)では、匿名でしか語られない闇や内部事情などもアップされます。ちなみに数年前大炎上した「保育園落ちた日本死ね」は増田で発信されました。
最近では、はてブも玉石混交なので情報の精度を高めるコツとして、しきい値を決める方法をオススメします。例としては、少なくとも50以上ブックマークの付いたコンテンツのみ閲覧する、といった感じです。ただし、興味のあるジャンルはブックマーク数に限らずチェックしてもOKです。
アプリもあるので、スマホメインの方はこちらをご利用ください。
はてなブックマーク
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2.Twitterで、はてブから気になる人をフォローする
はてブサイト巡回で旬の情報を入手できるようになったら、記事を載せているサイトや著者、文中に登場する面白そうな人をTwitterでフォローします。
近年、ネット上での論争やトレンド(傾向・流行)はTwitter発で起きることも多いので、ネットトレンドにおける1次情報のソース(源)としてTwitterはかなり有用です。
私は、気になる人をフォローするとともに、反対派でまともな批判をする人も同じようにフォローして、特定の思想や信条を持つ人だけに偏らないように気をつけています。こうすることで、タイムラインがエコーチェンバーになることを回避しています。
3.NHKのニュース番組を1日1回見る
動画は時間がかかりますが文章より理解しやすいので、情報源としてかなり優秀です。そこで、NHKのニュースは1日中ほとんど同じことを放送しているので、1日1回ニュース番組を観ると事件や政治など、世の中で何が起きているか分かるようになります。特に政治や経済について疎い人にオススメです。
私は政治について興味がなかったので、最初はまったく分かりませんでしたが、独立前に時間ができたので1年程度毎日NHKのニュースを観続けていたら、少しづつ理解できるようになりました。NHKが1日中同じニュースをやっているのを知ったのはこの時期です。
具体的には19時のニュース7か、21時のニュースウォッチ9が良いでしょう。視聴可能な時間帯やお好みでお選びください。情報の精度についてはやや偏りがありますが、Twitterなどで偏りについて指摘されることから、検証と修正が可能なため問題ないレベルと言えるでしょう。
4.2ちゃんねる(5ちゃんねる)まとめをチェックする
匿名でしか語ることができない、いわば「裏」あるいは「闇」の情報が集まるので、巨大匿名掲示板の旧2ちゃんねる(5ちゃんねる・オープン2ちゃんねる)をまとめサイトでチェックします。
くだらないネタから、メシマズ、人に言えない壮絶な復讐など、何でもアリなので個人的にかなり好きです。私は下のサイトを定期的にチェックしています。
もっとガチな情報を得たい人は、専用ブラウザ(専ブラ)をインストールして、好きなジャンルやネタのスレッドをチェックすると良いでしょう。
5.Facebookのグループに参加して、リアル寄り情報をゲット
Facebookは基本ポリシーが実名顔出しのため、良い言い方をすると身分保証された綺麗なつながりを持てることがメリットですが、悪い言い方をするとリア充アピールの巣窟なので、飲食店や施設、イベントなどのリアル寄りの情報を効率的に収集することができます。
特に地域の情報に関しては早く情報が流れてくるので、お住まいの地域のグループに参加するとお得情報をたくさんゲットできるでしょう。私は住んでいる横浜市と金沢区のグループに参加して、地元の情報を得ています。
また、興味のある分野にも参加すると、同じジャンルの仲間や友人を見つけられる可能性が高いので、そこで交流を深めると良いでしょう。私は地域グループの他に、読書やプログラミング教育などのグループに参加しています。
6.はてブやTwitterなどで話題の本を読んだり、イベントに参加
ここまでくると、情報ソースはかなり増えて充実していると思います。そこでさらに情報を得るために、はてブやTwitterで話題の本を読んだり、ネット上で見かけた気になるイベントに参加してみましょう。
本を読むとネットだけでは知り得ない濃い情報を知ることができ、さらに資産としての情報が充実します。また、イベントに参加することで、同じようなことに興味を持つ人とのつながりもできて、リアルも充実します。イベントで人に会っても情報資産があるので、どんな話題にもある程度ついていけるでしょう。
7.「独学大全」を読む
上のすべてを実践できるくらいまできたら、読書猿さんの「独学大全」を読むことを強くオススメします。なぜなら、ネットに頼るだけでは届かない情報へのアクセスが可能になる上に、なぜ学ぶのかに始まり、情報(文献)の探し方や調べ方、得られた情報を精査する方法を知ることができるからです。
また、本の書いてあるとおりに実践できれば、知識と理解力、さらに思考力を学者レベルにまで高めることが可能です。個人的には給付金よりも、この本を全世帯に配布してほしいくらい価値のある本です。
実はこの本に出会って発売日直後に手に入れることができたのは、情報資産を積み上げていたからです。はてブで何度か著者の読書猿さんのブログ記事が上がってきたり、友人との話で出てきたりしてTwitterをフォローしていたので、発売日を事前に知ることができました。
8.まとめ
有益な情報を得るための、情報資産の作り方を私の経験を基に紹介しました。
上で紹介した方法を1年ほど続ければ、情報はもちろん、情報ソースがかなり積み重なると思います。おそらく、学校や職場などでのニュースの話題にもついていけるようになっているでしょう。最近では、テレビよりネットのほうが情報が早いので、テレビしか見ていない人の情報量をすぐに上回ると思います。
まずは、はてなブックマーク巡回をやってみてください。
ネットや本から知識を得ることが面白くなったら、ぜひ独学大全を開いてその先へ進んでください。情報のソースがさらに拡がり、最終的にあなた自身が情報ソースになる日が来るでしょう。
私がここまで来たので結果は実証済みです。ぜひやってみてください。
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