現在進行中のプロジェクトに参画して頂いている友人に薦められた、読書猿さんの「アイデア大全」のKindle版を購入し、通しで読んでみました。
42通りに渡りアイディアを生み出すための方法を網羅していて、これぞアイディア出しフレームの決定版!といった内容です。それぞれの方法でレシピとサンプルを紹介しており、方法だけでなく具体例も載っているので、活用しやすいようになっています。
実際にやってみたら効果抜群!
私もちょうど企画のためにアイディア出しをする必要があり、渡りに船という感じで活用することができました。本書で紹介されている「ランダム刺激」が手軽にできそうなのでやってみたところ、効果抜群でした。ランダム刺激とは、問題とは関係のないものを眺めてインスピレーションが来るのを待つような感じで、レシピは下の引用のとおりです。
① 問題とは無関係な刺激を選ぶ。
◎周囲の物音あるいは目に映るもの。
◎注意を引くもの。
◎デタラメに開いた辞書や本や雑誌や画集や写真集のページ。
◎Wikipediaのお好み検索。
◎投げたサイコロや 算木。
◎ランダムに引いたタロット。② 刺激を受け取る。
③ 刺激と問題を結びつけて、自由に連想する。
④ ②〜③を必要なだけ繰り返す。
具体的には、軽く呑みつつ、撮り溜めてあった動物番組の「ワイルドライフ」を流しながら、聞こえてくる言葉や見える風景から浮かんでくるイメージを形にすることで、かなりのペースでアイディアを出すことができました。外部から刺激を受けることで、自分の枠から飛び出し、いつもの思考パターンでは思いつかないことをアウトプットすることができました。
視点を変えることの重要性
本書のテーマとして、「現状の固着した思考から、どうやって視点を変えて問題を解決するかが重要」ということが繰り返し述べられています。
これは私の持論ですが、人生をより良くするためには、目の前に次々と現れる問題を解決し続けるしかなく、その方法論、つまり視点を変える方法を知ることは、人生において大きな価値を得ることになると考えています。
また、仕事としてコーチングを行っている者として、視点を変えることの重要性は充分理解しているつもりですが、私も含めて人は自分の枠にとらわれてハマりやすいのも事実です。私たちが何らかの問題を抱えてハマったときに、本書を開いて適当な方法をどれかひとつを試すことで、問題解決の大きな助けになると思います。
本書がガチすぎて使いづらいという方は、手前味噌ですがコーチング用の視点変更ツールを使ってみてください。超ライト版といった感じですが、Webページなのでスマートフォンでも参照可能です。
読み物としても面白い
本書は読み物としても大変面白かったことを付け加えておきます。著者の読書猿さんの守備範囲が恐ろしく広く、かつ深いので文学・哲学・宗教・美術・数学・物理など、ありとあらゆる分野から例が出され、横断的に網羅されているので、先人のアイディアを出す営みを通じて、人類の思考と試行を繰り返すことで生まれる成果の歴史を垣間見ることができます。巻末にアイデア史年表があるのがまた面白いところです。
まとめ
アイディア出しや問題解決で詰まっていたら、この一冊にあらゆる方法が網羅されているので、とりあえず購入することをオススメします。発想法の歴史に興味がある人にもオススメ。
読書猿さんの「問題解決大全」も元は一冊の本を分けたそうで、対の存在ということで近い内に読んでみようと思います。
読書猿さんのブログも非常に多くの本が紹介されているのでオススメです。
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