私はパスタが好きでここ10年ほど作っていて、そろそろ料理を本格的にやろうと思っていますが、料理番組や料理本を参考にすると、手順や分量の説明に「ざっくり」「細かく」あるいは「少々」「適量」などの曖昧な表現が多く、モヤモヤしていました。
そんな中で「誰でも1回で味が決まるロジカル調理」のKindle版が200円だったので、ハズレでもいいので読んでみようと思ってポチりました。
結論から言うと、タイトルに書いたように料理での「どうしてそうなのか」という疑問に対してロジカルに、つまり科学的な根拠に基づいて説明されており、大変参考になりました。
内容が徹底的にロジカルなので、手順や分量にほとんど曖昧な表現がなく、分量や時間などをキッチリと測ることができるため、再現性が高い=失敗しにくい、ということです。
冒頭の調理器具選びと調味料選びも目的別に整理されていて、必要に応じて用意できるようになっています。
例として豚の生姜焼きを引用しますが、レシピの最初に3つの目標(ポイント)と材料が表示され、わかりやすく整理されています。
調理も火加減と時間、手順がわかりやすく表示されています。手順については「煮物は冷めるときに味が染み込む」「じゃがいもは水から茹でる」など、どうしてそうなのかといった理由についても説明があり、意味を理解して物事を進めたい人にとって納得のいく内容になっています。さらに、ページ下部に栄養バランスの良い副菜のレシピもあって、至れり尽くせりです。
巻末には料理の基本となる切り方や測り方、献立の考え方もあります。レシピ中の説明についても「とくに覚えておきたい料理の基本・コツの科学」としてまとめられているので、そこだけ読むことができます。最後のページには調味料などの重量換算表も載っていて一点の隙もありません。
ロジカルを謳っているわりには「煮魚の煮方」など、日本語が怪しいところが気になりますが、意味は通じるので問題ないレベルです。
初めての方も、まずは本の最初から毎日一品ずつ作れば、料理の基本とコツを頭と体で覚えることができるでしょう。料理初心者で、ロジックが好きな理論派の方に超オススメです。
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