コーチングで扱う視点とは「ものの見方」です。言い換えると「物事をどうとらえているか」ということです。フレーム(枠)とも言います。
視点を変えることで、悩みや問題を抱えて行き詰ったり、仕事がうまく進まなくて煮詰まっているとき、いわゆる「ハマっている」状態から抜け出すのに効果を発揮します。
行き詰ったり煮詰まっているときは「行き詰まっている・煮詰まっている」という視点にとらわれていて、自分では気づいていない場合が多くあります。
そこで視点を変えてみると、違った見方や考え方が出てきて、打開策や解決方法が見つかります。視点を変えることをリフレーミングとも言います。
実は、前回紹介した「俯瞰」も視点を変える方法のひとつです。
それでは視点の変え方を下に示します。
視点を変える方法
・距離を変える:近づく、遠ざかる、一歩引く
・高さを変える:上から眺める(俯瞰)、見上げる
・時間を変える:未来を見る、過去を見る
・違う見方をする:振り返る、ちらっと見る、じーっと見る
・他を見る:外を見る、目をそらす
視点の変更を促すやり方もあります。
・他にどんな見方ができますか?
・違う見方をすると何が見えますか?
具体的な例
相手:主催しているイベントで中々人が集まらないんですよね。
自分:どんな状況ですか?
相手:5回開催して、いつも来てくれるのが1人か2人なんです。
自分:なるほど。どんな感じがしますか?
相手:そうですね…行き詰まりを感じます。
自分:行き詰まりを感じるんですね。
相手:はい。このままでいいのかどうか…
自分:ところで今までの5回を振り返ると、どんな見方ができますか?
相手:うーん…少なくても、人は来てくれているから失敗ではないと思います。
自分:失敗ではないんですね。失敗ではない視点で未来を見ると何が見えますか?
相手:そう言えば毎回来てくれる人が違うので、全員集まったところが見えます。
自分:全員集まるんですね!
相手:そうです!集まります!
自分:そのためにどうしますか?
相手:まずは、今まで来てくれた人に案内のメールを出します。
上のように、行き詰まりを感じるときに視点を変えて違う見方をすると、思い込みから開放されて前向きになれることも多いです。
行き詰まっている人を見つけたら、視点を変えることを促してはいかがでしょうか。
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