コーチングでは今の状態に点数を付けて、どうしてその点数なのか、そこからどうするかを決めるスケーリング・クエスチョンを行います。この記事ではスケーリング・クエスチョンの使い方について説明します。
1.現状に点数を付ける
まずは現状に点数を付けてもらいます。
- 10点満点で何点?
- 5段階評価でいくつ?
- 達成度は何パーセントですか?
応用編として相手が理解できるなら、下のような感じで聴くのも良いでしょう。
- ドラクエでたとえると、今のレベルは?
- 7つで願いが叶うとすると、ドラゴンボールはいくつ持ってる状態?
2.付けた点数をどうするか決める
点数を付けたら、付けた点数をどうしたいかを明確にします。
目標の点数を聴く
通常は現状に対して目標の点数を聴きます。
- 現状の2点を何点にしたいですか?
- とりあえず何点になったら良いですか?
満点以上を聴く
現状が満点あるいは満点に近い場合、満点以上について聴きます。
- 9点ということですが、例えば10点以上だったらどんな状態ですか?
- 現状が10点で満点なんですね。もし20点を目指すとどうなりますか?
3.舵取り
現状が明らかになったら舵取りを行います。
- 点数を目標まで上げるにはどうしたら良いかを見る
- 足りていない点数の分は何なのか、どこにあるかを見る
- 目標の点数になっているとしたら、どうなっているかを見る
4.具体的な例
相手:読みたい本がたまっていて、中々進まないんですよね。
自分:読書が進まないんですね。今の状態を10点満点で表すと何点ですか?
相手:5点です。
自分:5点なんですね。今の気持ちは?
相手:集中できれば読める気がするので、もどかしいです。
自分:もどかしいんですね。これから5点を何点にしたいですか?
相手:せめて8点にはしたいですね。
自分:どうせなら8点と言わず10点満点を目指しませんか?
相手:そうですよね。やるからには10点にしたいです!
自分:10点になっているとしたら、何が見えますか?
相手:そうですね…沢山読んで、ブログをバリバリ書いています!
自分:お~!ブログをバリバリ書いているんですね。どんな気持ちで書いていますか?
相手:すごくノッていて気持ちいいです!
自分:すごくノッていて気持ちいいんですね。その勢いでこれから何を始めますか?
相手:そうだ!通勤時間に音楽を聞かずに、読書に集中してみます!
自分:いいですね!次にお話するときに5点が何点になったか、教えて頂けますか?
相手:わかりました。10点目指してやってみます。
5.まとめ
スケーリング・クエスチョンは、現状を一歩引いて客観視して見えてくることから行動への糸口を見つける方法です。
例のように今の状態に点数を付けてから上の状態を目指すと、どうしたら良いかが見えてきます。例では何点にしたいか聴いてから、さらに満点を目指すようにハードルを上げています。また、例にもあるように結果として何点になったか確認すると良いでしょう。
スケーリング・クエスチョンは書籍「人を動かす対話術 」にも紹介されています。
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