コーチングのアプローチは短くシンプルに

コーチング
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2008年から今までプロとしてコーチングを実践してきた経験から、コーチングでの拡大質問反映などのアプローチはなるべく短く、シンプルな言葉で行うことが好ましいと考えています。

どうしてかというと、質問などが文章になって長くなってしまうと、クライアントに考える時間ができてしまい、話すことが本音ではなくなってしまったり、コーチングでは必要のないはずのストーリーを作ってしまう可能性が高くなるといったデメリットがあります。

特にコーチングを知っている人がクライアントの場合は、長く話しすぎるとクライアントが話を聴く姿勢になってしまい、立場が逆になるといったことも起こります。

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短い質問は可能性を広げる上でも効果的です。質問の言葉が長くなると、前提が長くなるため拡大質問であっても限定的になりやすいと考えて良いのではないでしょうか。反映もただ相手が言ったとおりに、すべての言葉をそのまま反映する必要はありません。

ポイントは「キーワードを拾う」ことです。キーワードを拾って質問や反映を行うことで、余計な言葉を省いて短いアプローチができるようになります。

アプローチが長い例と短い例で見てみましょう。

アプローチが長い例

相手:仕事のやり方を体系化して、マニュアルを作りたいんですけど、進まないんですよね。
自分:仕事のやり方を体系化して、マニュアルを作りたいけど、進まないんですね。
相手:そうなんです。
自分:現状はどうやって体系化したり、マニュアルを作っていますか?
相手:とりあえずすべての作業を列挙しているんですけど、大変なんです。
自分:すべての作業を列挙していて大変なんですね。
相手:そうです。
自分:すべての作業を列挙する上で、何が大変ですか?
相手:1人1人に内容を聞き取ることですね。
自分:1人1人に聞き取ることが大変なんですね。
相手:はい。
自分:どうやって聞き取りましょうか?
相手:どうしたらいいか、よくわかりません…。
自分:よくわからないんですね。
相手:困りましたね。
自分:一旦戻りましょうか。マニュアルをどう作っていきたいですか?
相手:もっと速く作りたいです。
自分:もっと速く作りたいんですね。もっと速く作るためにはどうしたらいいですか?
相手:ちょっと思いつかないですね。
自分:そうですか…質問を変えますね。もっと速く作れたらどうなりますか?

アプローチが短い例

相手:仕事のやり方を体系化して、マニュアルを作りたいんですけど、進まないんですよね。
自分:進まないんですね。現状はどうなっていますか?
相手:とりあえずすべての作業を列挙しているんですけど、大変なんです。
自分:大変なんですね。どうしたいですか?
相手:もっと速く作りたいです。
自分:速く作りたいんですね。もっと速く作れたらどうですか?

アプローチが長い例では、相手のほとんどの言葉を反復している上、戻っているので「もっと速く作れたらどう~?」と質問するまでに何度もやり取りをしていますが、短い例では1/3程度のやり取りで済んでいます。

さらにアプローチが短い例では、全体的にキーワードを拾って反映や質問を行っているので、テンポよくコーチングが進んでいます。

コーチが話す時間が短くなるのでコーチング自体が速く進み、結果として例のように短い時間で答えにたどり着く可能性が高くなります。もうひとつ、クライアントが話す時間がより長くなり、聴いてもらったという感覚が強くなります。

このように多くのメリットがあるので、短くシンプルなアプローチを心がけてみてください。

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