自宅でカクテル作りを始めるのに必要な本・道具・お酒・材料まとめ

お酒

もし、カクテルを自宅に居ながら楽しめたらどうでしょうか?

私は自宅でカクテルを作るようになってから、今年で20年になります。バーで飲むのも好きですし素敵な時間の過ごし方ですが、自宅でカクテルを作ると、圧倒的にコストパフォーマンスに優れている上なくなるまで飲み放題、しかも移動の必要がないので思い切り楽しむことができます。

ただ、ゼロからカクテルを始めるとなると、どこから手を付けたら良いかわかりませんよね。私も最初はそうでした。

そこで、初心者の方でもすぐに自宅でカクテル作りを始められるように、必要な道具や材料についてまとめてみました。これからおうちカクテルを始めたい方や、バーテンダーを目指す方のお役に立てれば幸いです。

1.カクテルの本

まずはレシピがないとカクテルは作れないのと、道具の使い方などもわからないと思うので、本を1冊手元に置いておくことをオススメします。

ベストセラー1位の下の本で問題ないと思います。なか見検索でチラ見したところ、フルカラーでわかりやすく、標準的なカクテルは網羅されている上、道具やお酒の種類などの知識についてもカバーしているようなので、初心者の方も安心してカクテル作りを始めることができます。

ちなみに、私は下の「カクテール全書」というプロ向けの本を持っています。10数年前に新品で買ったので7800円したんですけど、今は中古で安く手に入ります。カクテルを本気で極めたい方やバーテンダーになりたい方は、大型本で場所を取りますがこちらもどうぞ。

新カクテール全書
ひかりのくに
¥959(2024/11/21 07:20時点)

また、お酒について全般的に知りたい場合は下の「世界お酒MAPS」がオススメです。

2.道具

次に必要な道具を揃えましょう。道具がお酒や材料より先なのは、お酒などは比較的手に入りやすく、どのタイミングで入手しても問題ないからです。

1.バースプーン

バースプーンは、カクテルをかき混ぜる(ステア)のはもちろん、チェリーやオニオンなどをすくうのに便利です。私はパスタをよく作るので、オリーブやケイパーを瓶から取り出すのに使っています。自宅で使う場合は小さいものが使いやすいと思います。

2.メジャーカップ

円錐を2つ組み合わせた形になっているのが特徴的な道具ですが、その名の通り材料の分量を測るのに使います。基本的な容量は小さい方が30ml、大きい方が45mlです。下の製品は中に線が入っていて、計りやすいので私も愛用しています。

3.シェーカー

ドラマなどでバーのシーンが出てくると、バーテンダーがシャカシャカやるアレですね。混ざりにくい材料を振ることによって撹拌して、よく混ざるようにする道具です。3つの部品に分かれていますが、上からトップ、ストレーナー、ボディと言い、氷と材料を入れて使います。容量は350mlのものが一般的です。

4.ミキシンググラス&ストレーナー

シェーカーは混ざりにくい材料に対して使うものですが、材料が混ざりやすい場合はミキシンググラスとストレーナーを使います。有名なカクテル、マティーニはミキシンググラスに氷とジン、ドライベルモットを入れて、バースプーンでステア(かき混ぜる)して作ります。使い方はミキシンググラスでステアした後、ストレーナーをかぶせて氷が飛び出さないようにしてグラスに注ぎます。

5.スクイーザー

スクイーザーは、レモンやライム、グレープフルーツなど、柑橘類の果汁を絞るのに使います。居酒屋で生搾りサワーを注文するとレモンなどを絞るときに付いてくるアレです。私も愛用していますが、レモンとグレープフルーツの両方絞れるものが便利です。

6.グラス

カクテルに使うグラスは大きく分けて3種類です。下のように憶えておくと良いでしょう。

  • カクテルグラス(ショートドリンク用):度数高い系
  • トールグラス(ロングドリンク用):炭酸系・ジュース系
  • オールドファッションドグラス(ロック・水割り用):氷使う系

他にもリキュールグラスやプースカフェグラスなどがありますが、プロを目指す方か、よほどのマニアじゃない限り必要ないでしょう。

3種類全部キッチリ揃える必要はなく、とりあえずカクテルグラスを必要な数だけ揃えておけば、あとは普段使いのグラスで代用できます。

カクテルグラスは多種多様なものがありますが、下のものがバーテンダー協会の認定グラスなので、人数分持っておくことをオススメします。サイズ感を憶えたら、徐々にお好みのものを増やしていくと良いと思います。

ロングドリンク用にコリンズグラスもあると、さらに作れるカクテルの幅が広がります。

道具まとめ 最初に買うのはコレ!

まず最初に買うのは、カクテル本(必須)と、下のカクテルセット+ミキシンググラス+カクテルグラスでOKです。フレッシュフルーツをグイグイ絞りたい場合はスクイーザーをオプションでどうぞ。

3.材料

道具が揃ったら、次は材料です。材料は例外もありますが大きく6つに分けると、スピリッツ・リキュール・ジュース・炭酸飲料・シロップ・付け合わせです。その中で、基本となるものについて挙げていきます。

1.スピリッツ

スピリッツは蒸留酒のことで、醸造されたお酒を蒸留しており、アルコール度数が高いのが特徴です。カクテルでは主材料として使われています。カクテルで主に使う蒸留酒は、ジン・ラム・ウォッカ・テキーラ・ブランデー・ウイスキーの6種類です。

ジン

ジュニパーベリーで風味を付けたスピリッツで、独特の香りと苦味が特徴です。皆さんおなじみのジントニックやマティーニのベースになります。カクテルでは、オレンジやアプリコットなどが合います。ビーフィーターとゴードンが標準的な銘柄です。ビーフィーターを基準にすると、ゴードンはより力強い感じです。

私はジンの中ではスパイシーでエスニックな風味のある、ボンベイサファイアが好きです。少々値段が高いですが、これで作るジントニックとマティーニは最高です。夏は冷凍庫に入れてトロトロになったものを、小さなグラスでクイッとやるのもたまりません。

ラム

サトウキビで作られたスピリッツで、海賊御用達のお酒ですが、これは大航海時代に水だと腐ってしまうのでお酒を積んだという事情によるものです。主にカリブ海周辺で作られています。ラムはトロピカルカクテルに用いられ、フルーツジュース全般と良く合います。ロンリコとバカルディが標準ですが、バカルディがオススメです。

ウォッカ

主にロシアで作られているスピリッツで、小麦などの穀物が原料です。クセがないので、どんなものでも合わせることができます。スクリュードライバーやソルティドッグなどのカクテルのベースとなるお酒です。色々な銘柄がありますが、スミノフでOKです。

SMIRNOFF VODKA(スミノフウォッカ) ウオッカ750ml
SMIRNOFF VODKA(スミノフウォッカ)
¥1,699(2024/11/21 11:41時点)
テキーラ

南米の竜舌蘭の一種「アガベ・アスール・テキラーナ」という植物から作られるスピリッツです。何とも言えない独特のクセがありますが、慣れると病みつきになります。マルガリータが代表的なカクテルです。トニックウォーターやコーラ、レモン・ライム・パイナップルなどが合います。多くの種類がありますが、代表的な銘柄はサウザとクエルボです。

ブランデー

ぶどうが原料で、簡単に言うとワインを蒸留したスピリッツです。カクテルでは、コーヒーやレモン、クリームなどが合います。味に深みを与えたいときに良く使います。カルーアミルクにブランデーを少し足すと、味わいがリッチになりますのでお試しください。有名なサイドカーのベースですね。ピンからキリまでありますが、カクテル用に使う場合は、サントリーのV.O.で充分です。

ウイスキー

麦が原料のスピリッツで、様々な種類があります。スコッチ(スコットランド)、アイリッシュ(アイルランド)、バーボン(アメリカ)など主に産地で区別します。ソーダ割りは一般的ですが、それほど本格的なカクテルでは使われないので、他のベースのレシピをアレンジしたものが多い印象です。カクテルで主に使うのはスコッチと、ライ麦が原料のライウイスキーです。手に入りやすいものをそれぞれ下に挙げておきます。

2.リキュール

薬草や果物などをスピリッツに漬け込んで、エキスを抽出したお酒をリキュールと言います。リキュールも多種多様なので、カクテル用に必須なものと、初心者の方にも馴染みあるものを厳選して紹介します。

キュラソー

キュラソーはオレンジのリキュールで、主に色によって種類が分かれます。ホワイトキュラソーの銘酒、コアントローはサイドカー系を始め、多くのカクテルで使うので必須です。

オレンジキュラソー、ブルーキュラソーは必要に応じて買い足していくと良いでしょう。オレンジキュラソーはグランマルニエ(グランマニエ)が定番です。ブルーキュラソーはブルーハワイやスカイダイビングなど青を入れたい場合にどうぞ。

アプリコットブランデー

アプリコット(杏)のリキュールです。キュラソーと同様、オーソドックスなカクテルに良く用いられます。マリーブリザールが定番の銘柄です。私は杏露酒が好きなので良く代用しています。ジン2/3+杏露酒1/3のオリジナルカクテル「杏風」はジン好きの方にオススメ。

カンパリ

イタリアのほろ苦くて甘いリキュールです。カンパリソーダやカンパリオレンジでよく知られていると思います。苦味つながりでジンやグレープフルーツにも合います。オリジナルカクテル「カンパリ酢ジントニック」には欠かせません。

クレーム・ド・カシス

カシスソーダやカシスオレンジが馴染み深いと思いますが、キール(白ワイン+カシス)やカーディナル(赤ワイン+カシス)など、ワインベースのカクテルにも用いられます。ルジェのものが有名です。酸化しやすいので要冷蔵。

カルーア

カルーアミルクのベースとなるコーヒーのリキュールです。カクテルではカルーアミルクとモカアレキサンダーくらいしか使い道がありませんが、女性にも飲みやすく美味しいので人気です。来客時に前述したブランデー入りのカルーアミルクを出すと、一目置かれると思います。

オレンジビターズ

オレンジピールのリキュールで、その名の通り苦味があります。香りが強いので、カクテルにオレンジの香りのみを付けたいときに使います。また、マティーニにはベルモットの匂い消しと香り付けで使います。

アンゴスチュラビターズ

液キャベとソースが混じったような香りがする、苦味のあるリキュールです。私はジントニックに入れたり、マティーニを作るときオレンジビターズがない場合に使います。二日酔いのとき、グラスの底面が染まるように振りかけて、ソーダ割りにして飲むと胃が楽になる裏技があります。香りも効能も液キャベということですね。

ベルモット

リキュールではありませんが、他に場所がなかったのでここで紹介します。ワインにフレーバーを加えたお酒で、ドライとスイート、ロゼの3種類あります。

ドライベルモットはマティーニの副材料で、少々生臭い感じがします。銘柄はマルティニ・チンザノ・ノイリープラットの3種類ですが、味にこだわるならノイリープラット・ドライ一択です。マルティニがマティーニの語源なんだけど微妙…。

スイートベルモットはチンザノ・ビアンコが美味しいです。

3.ジュース

ジュースもカクテルに必要な材料です。お酒の種類によって相性があります。味にこだわりたい場合はフレッシュフルーツを絞るのがベストですが、カジュアルに楽しみたい場合は、スーパーで売っている100%ジュースで問題ありません。

オレンジジュース

カクテル界の万能選手です。香り、甘み、酸味のバランスが素晴らしく、何と合わせても美味しく仕上がります。私はカクテルで新しい味を追求したいときはオレンジ禁止にしているくらいで、それほど何にでも合うジョーカーのような存在です。

何かオリジナルで作って!と言われたら、とりあえずオレンジジュースを入れておけば大丈夫。

レモンジュース

レモンはオレンジの次に汎用性が高いです。レモンは香りと酸味がバランスを与えてくれるので、リキュールを使う甘くなりがちなカクテルを作るときに重宝します。ハイボールでお分かりのように、ウイスキーとの相性も抜群です。オレンジとの合わせ技も使えるので、カクテルでは名脇役です。手に入りやすいので、できるだけフレッシュで。

ライムジュース

ライムは、レモンに比べると香りが爽やかで酸味がおだやかです。ジンやテキーラなど、クセの強いお酒との相性が良いです。ウォッカもOK。マルガリータやバカルディに使います。最近は随分スーパーなどでも見かけるようになりました。果実が近所になかったらボトルのものをどうぞ。

グレープフルーツジュース

柑橘の香りと苦味が特徴のグレープフルーツですが、ジンやカンパリなど、苦味があるお酒と良く合います。普段は100%ジュースでOKですが、スクイーザーを手に入れたらぜひ一度フレッシュでネグローニなどを試してみてください。

パイナップルジュース

トロピカルフルーツの代表格なので、当然トロピカルカクテルに使います。ラムとの相性が良いのと、テキーラもマタドールでいけます。アクアビットとも合うので、思いのほか使い勝手が良いです。

アップルジュース

カクテルではあまり使いませんが、私が実験した限りではラムとウォッカの相性が良いです。めったに入手できないので試していませんが、カルヴァドス(りんごのブランデー)との相性はいいのではないでしょうか。

4.炭酸飲料

ソーダを始め、トニックウォーターやジンジャーエールなど、炭酸飲料もカクテルで良く使います。

ソーダ

水に二酸化炭素を溶かした単なる炭酸水ですが、ソーダ割りも広い意味でカクテルの一種と言えるでしょう。ウイスキーとの相性が抜群に良く、水割りよりソーダ割りのほうが合います。ワインを割ってスプリッツァーにする飲み方もあります。

バーで飲むようなカクテルでも、材料の風味を活かすリッキーやバックなどに使います。また、アルコール度数や味わいを軽くする目的で炭酸を加える場合があります。例えば、サイドカー系のカクテルはシェイクした後、ソーダアップ(ソーダでグラスを満たすこと)にしても美味しいです。

最近カートリッジで炭酸水が手軽に作れる、ソーダストリームが気になっています。

トニックウォーター

元々はイギリスで熱帯の植民地での食欲増進のために作られた、キニーネとレモン、ライムなどで風味を付けた炭酸飲料で、苦味がありほんのり甘いです。イギリス生まれだからかわかりませんが、ジンとの相性が抜群でジントニックはご存知だと思います。テキーラとも相性が良く、夏場は単体で飲んでも美味しいです。ジントニック好きは常備をオススメします。シュウェップスが蓋付きなので使いやすいです。

シュウェップス トニックウォーター 瓶 250ML × 24本
Schweppes(シュウェップス)
¥3,688 (¥154 / 本)(2024/11/21 08:20時点)
ジンジャーエール

ジンジャーエールもカクテルではおなじみです。一般的なモスコミュールに使いますが、本当のモスコミュールはジンジャーエールではなく、ジンジャービアというもっと苦いものを使います。

コーラ

コーラも定番の割り物です。バーボンウイスキーとの相性が良いです。ラム、テキーラとも良く合います。リキュールのサザンカンフォートとコーラのカクテル、キューバリブレシュプレームが最高に美味しいです。カクテルに使う場合はコカ・コーラが甘すぎないのでオススメです。

コカ・コーラ 500mlPET×24本
Coca-Cola(コカ・コーラ)
¥3,360 (¥140 / 本)(2024/11/21 07:20時点)

5.シロップ

シロップと言っても、ガムシロップとグレナデンシロップの2種類で、カクテルではグレナデンシロップを色付けや味のアクセントに良く使います。

ガムシロップ

砂糖のシロップなので、シェイクでも混ぜにくい砂糖の代わりに使います。手抜き感があるのと味にクセがあるので、おもてなしのときは砂糖を使いましょう。

グレナデンシロップ

ざくろのシロップです。赤い色が特徴で甘い香りと味です。テキーラサンライズやテキーラサンセットなどで使います。綺麗にぼかしが入ると最高に見栄えが良いです。

6.付け合わせ

ショートカクテルの付け合わせで、一般的なものを紹介します。ピックは100均のものや、最悪の場合つまようじでOKです。こだわる方は下のものなどをどうぞ。

オリーブ

マティーニの付け合わせですね。ほどよい塩気とオリーブの風味がマティーニのドライな味わいにダシを加えるような感じで合います。バーでよく見るのは下の赤ピーマンが入っているタイプです。

カクテルオニオン

ギブソンやピンポンなどのカクテルに入っている、小さい酢漬けのタマネギです。

マラスキーノチェリー

赤いさくらんぼですね。マンハッタンには欠かせません。スイーツに乗せてもOK。

ミントチェリー

ミントリキュールに漬けられた緑色のさくらんぼです。雪国やアラウンドザワールドで使います。

実は、チェリーは見た目だけでカクテルの味にほとんど影響しないような気がするので、あまり思い入れがありません。そんなわけでドライな紹介になってしまったことをお許しください。

材料まとめ 最初はブランデーとコアントローでサイドカーに挑戦!

スピリッツもリキュールも種類が多くて迷ってしまうと思いますが、最初のカクテルはサイドカーがオススメです。簡単なレシピで美味しいので入門にはピッタリです。レシピは下のとおりで、3つの材料を上から順番にシェーカーに入れてシェイクします。レモンジュースは瓶のものよりレモンを絞ったほうが本格的で美味しくなります。

  1. ブランデー(サントリーVO):1/3
  2. コアントロー:1/3
  3. レモンジュース:1/3

サイドカーが基本形で、ベースのスピリッツをブランデーの代わりにジンにするとホワイトレディ、ラムの場合はXYZ(シティーハンターでおなじみですね)という別のカクテルになりますので、できれば同時に入手して違いを楽しんでみてください。

 

まとめ

以上、基本的なカクテルの情報をまとめてみましたが、いかがでしたか?

本当はもっと沢山のお酒を紹介したかったのですが、多すぎると混乱されると思うので絞りに絞りました。カクテルに馴染みのない方もこの記事を入り口として、少しでも興味を持って頂けたらと思います。

カクテルは奥が深いのでまずは知識を軽く頭に入れてから、道具やお酒など必要なものを少しつづ揃えることをオススメします。やっていくうちに段々お酒の種類や味の組み合わせもわかってくると思いますので、チャレンジして色々と作ってみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました